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【業界別】業務用釜の導入事例

煮物や蒸し料理、炒め物などの調理から食品の加工まで、幅広い工程を自動化できる業務用回転釜。業務用回転釜は、給食、食品加工、製菓・製パンの3業界で取り入れられる場合が多いです。しかし、業界や自社の調理内容など、何をどこまで自動化したいかによって、導入するべき業務用釜が異なります。

このページでは、業界別の導入事例へのナビゲーションを設置しています。個別ページでは、業務用釜の製品情報も掲載していますので、自社に近い業界の導入事例を参考にしてみましょう。

業務用釜メーカー選びでは、テスト調理とアフターサービスに対応しているメーカーを選ぶことが、とても大切です。当サイトで紹介している業務用釜メーカー全25社の中から、テスト調理・アフターサービスに対応している釜メーカーを目的別で紹介しています。業務用釜の導入を検討しているのであれば、自社の目的に合わせて業務用釜メーカーを選びましょう。

調理場の課題を解決!
【業界別】おすすめの
業務用釜メーカー3選

食品加工業界で使える業務用回転釜の事例

多種多様な食品を製造する食品加工業界では、自社で取り扱う食品に合った業務用釜を選ぶ必要があります。導入事例を見ても、個々のケースによって使っている業務用釜の傾向が異なります。

業務用釜を選ぶ際は、内釜の材質にも注意しましょう。材質によって調理の向き・不向きが異なるため、何を加工したいのかを明確にすることが大切であるといえます。

内釜の材質を鉄製にすれば、高温での炒め煮や香ばしさを出す調理が可能になり、ステンレス製なら耐食性・衛生面に優れ、ソースやジャムなどの酸性が強い食品にも安心して使用できます。自社の主力製品の品質を最大限に高める材質と機能を見極めることが成功の鍵となります。

食品加工業界における
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給食業界で使える業務用回転釜の事例

給食業界では、毎日異なるメニューを作成し、かつ一度に大量調理できる調理機器が求められます。業務用釜においては、対応できるメニューの幅を考慮して選ぶことが重要です。特に煮物や汁物、炒め物など、多種多様な料理に対応できる汎用性の高い釜が求められるでしょう。

食中毒のリスクを減らすためには、食品衛生や安全面も重視しなくてはいけません。温度を記録・管理できるHACCPに対応した製品がおすすめといえます。実際に導入しているケースを見ても、汎用性や衛生面を重視していることが伺えます。

給食業界における
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製菓・製パン業界で使える業務用回転釜の事例

製菓・製パン業界は、生クリームやカスタードなど、お菓子の生地を取り扱うため、手作業のような繊細な工程が必要な場合が多くあります。具体的には、細かな温度管理や撹拌スピードの調整が求められます。そのため、温度調整や撹拌方法を微調整できる業務用釜が好まれる傾向にあります。

複数の調理を一台でこなしたい場合は、任意にメニューを登録・変更できる製品だと使い勝手がよいでしょう。

製菓・製パン業界における
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和菓子業界で使える業務用回転釜の事例

美味しい和菓子には上質なあんこが欠かせませんが、人の手で美味しいあんこを炊き上げるためにはいい素材と職人の技術が必要になります。しかし近年ではさまざまな業界で後継者不足が叫ばれており、技術承継も大きな課題となっています。
そういった課題を解決する方法には自動調理釜の導入があり、最近では人の手で炊き上げたかのような撹拌ができるものも主流になりつつあります。さまざまなメーカーの調理釜を比較・検討し、ベストな釜選びを行いましょう。

和菓子業界における
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飲食業界で使える業務用釜の事例

人手不足の問題が深刻化している飲食業界では、大量に効率よく調理ができる業務用釜の導入がスタンダードになってきています。スタッフの労力が軽減することで、定着率の向上にも役立つでしょう。料理に合わせた釜を採用することで、味や食感などの品質も均一化できます。たとえば炒飯なら鉄製の内釜がついている回転釜で攪拌調理をすることで、中華鍋で調理したような炒飯が作れます。料理に合った調理釜を選ぶことが大切です。

飲食業界における
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農産物加工業界で使える業務用釜の事例

農産物にはさまざまな種類があり、そのまま出荷・販売できるケースもあれば、見た目が不揃い、少しだけ傷があるとして出荷できないケースもあります。そこでおすすめしたいのが、農産物を加工として出荷する方法です。加工品を作る手間をできるだけ少なくしながらも、今まで出荷が難しかった農産物を出荷できる状態にしてくれる業務用の釜を見つけましょう。手間をできる限り減らすために、自動で動いてメニューの登録や追加も可能な釜であれば、業務効率も売り上げもアップにつながります。

農産物加工業界における
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医療・福祉業界で使える業務用釜の事例

医療や福祉の業界においては、朝・昼・晩と患者さんや利用者さんに対して料理を提供する機会が多いです。大量の料理を人間の手だけで作っていては手間がかかるため、業務用の釜の力を利用するのがおすすめ。自動で撹拌してくれるような釜であれば、人手が少なくても多くの料理を一度に作ることができます。医療・福祉業界で使いやすい業務用の釜を見つけましょう。

医療・福祉業界における
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業務用釜のテスト調理の重要性と確認ポイント

お店や工場で毎日使う大きな業務用釜は、その施設の心臓部とも言える大切な設備です。だからこそ、新しい釜を導入する前の「テスト調理」は、非常に重要なステップとなります。

単にカタログの性能が本当かを確認するだけでなく、自分たちの仕事がもっと楽に、もっと良くなるかを確かめるための大切な準備であり、丁寧な確認が将来の生産性につながる作業でもあるのです。

テスト調理が必要な理由について

カタログに並んだ数字や機能説明だけでは、本当に知りたいことは分かりません。自分たちが毎日使っている、いつもの食材や良く使用するレシピで実際に試してみることで初めて、その釜が持つ本当の力が見えてきます。生産の効率、味の安定、日々の経費、そしてスタッフの働きやすさといった、運営に欠かせないポイントがどう変わるのかを、導入前にしっかり体験できるのがテスト調理の価値です。体験するためにはしっかりと準備をしておく必要があります。

多くの場合、新しい業務用釜を検討する背景には、「今のやり方では、これ以上たくさん作れない」という生産量の限界という悩みがあります。例えば、これまでベテランのスタッフが一日がかりで調理していた大量の牛そぼろが、新しい業務用釜を導入したことで、たった1回の自動調理で完了するようになるということもあるのです。テスト調理は、こうした劇的な効率アップが自分の工場でも実現できるのか、具体的に体感と数字で確かめられる絶好のチャンスです。

また、調理の品質を常に一定に保つことは、事業の信頼を守る上で非常に大切です。手作業では、どうしてもその日の担当者の経験や体調によって、味にわずかなブレが生まれることがあります。テスト調理では、機械を使うことで、誰がボタンを押しても、いつでも寸分違わぬ美味しい味を保てるかどうかを確かめられます。繊細な温度管理が求められるデリケートなソース作りなどでは、この「味の安定」が大きな力になるでしょう。

日々の運営に関わるコストの問題も解決できる可能性があります。熱効率の良い釜に変えたことで、毎月のガス代を削減できるなどは珍しいことではありません。また、調理作業がスムーズになり、これまで3人がかりだった作業を2人でこなせるようになるなど、人件費削減につながる可能性もあります。さらに、人員配分も柔軟に調整できるようになるでしょう。

テスト調理を通じて、こうしたコスト削減効果を事前に予測し、説得力のある導入計画を立てることが可能になるのです。

テスト調理で確認したいこと

テスト調理の効果を満足できるレベルで引き出すためには、あらかじめ「何を」「どのように」チェックするのかをリストにしておくことが大切です。評価すべきポイントは、料理の仕上がりという重要な部分から、日々の使い勝手、安全性、そして日課となる清掃のしやすさまで、様々な角度から見ていく必要があります。

何よりも大切なのは、自分たちが提供したいと考える料理が、納得のいく品質で美味しく作れるかどうかです。スープや煮込み料理、炒め物など、実際に作る予定のメニューで試してみましょう。釜の内部で熱は均一に伝わっているか、鍋の底やフチだけが焦げ付いてしまわないか、といった点を細かく観察します。最後は必ず、完成品の味、香り、食感を自分たちの舌で確かめ、目標とするレベルに達しているかを判断してください。

次に、毎日使う道具としての「使いやすさ」も厳しくチェックします。どんなに高性能でも、操作が複雑で使いこなせなかったり、危険が伴ったりするようでは現場の負担が増えるだけです。食材の投入や完成品の取り出しはスムーズに行えるか、操作パネルの表示は直感的で分かりやすいか、レシピの登録は簡単かなど、実際に毎日厨房に立つスタッフの目線で、ストレスなく快適に使えるかどうかを検証しましょう。

さらに、自分たちの厨房という環境に、その釜がきちんと収まるかという物理的な確認も欠かせません。機器本体の大きさはもちろんですが、日々の作業やメンテナンスのために周りに十分なスペースを確保できるか、またガスや電気、水道の接続口は施設の設備と合っているかなどを事前に確認します。食品を扱う上で欠かせない衛生面、つまり「掃除のしやすさ」も、部品が簡単に取り外せるか、洗った後の水はスムーズに流れるかなど、隅々まで見極めることが求められます。

テスト調理でもっと深く知ることができるポイント

テスト調理は、単に料理がうまくできるかを確認するだけの場ではありません。少し視点を変えるだけで、調理の可能性を探るための分析ができるチャンスにもなります。

例えば、釜の心臓部とも言える「内釜」の素材は、熱の伝わり方や焦げ付きやすさを大きく左右し、料理の品質を決定づけます。チャーハンなどを高温でパラっと仕上げるのが得意な鉄(鋳鉄)、繊細な火加減の調整がしやすいアルミ、錆びにくく衛生的なステンレス、そしてジャム作りなどに最適な抜群の熱伝導率を誇る銅など、それぞれに長所と短所があります。テスト調理では、こうした素材ごとの特性の違いを、自分たちの料理で実際に体験し、適したものを選ぶことができます。

また、メーカーが用意しているテストキッチンは、新しい調理技術やアイデアに出会える場所でもあります。セントラルキッチンで一括調理して各店舗へ配送するといった「クックチル」のような調理システムを試すことも可能です。これまで人手やスペースの制約で諦めていたような新メニューの開発にも、道が拓けるかもしれません。

最後に気にするべき点は、「かけた費用に見合うメリットがあるか」を具体的な数字で明らかにすることです。1回の調理にかかる正確な時間、必要なスタッフの人数、そして可能であればガスや電気の使用量までをきちんと記録します。これらのデータを元に計算すれば、「この釜を導入すれば、〇年で元が取れる」といった具体的な投資計画が立てられます。感覚的な「良さそう」を、誰もが納得できる「具体的な数字」に変えることができるのです。

テスト調理は求める性能を選ぶために

業務用釜の導入におけるテスト調理は、導入費用をかけるうえで後悔しないための、確実かつ効果的な下調べです。この一手間を惜しまないことで、生産性や料理の品質、そしてスタッフの働きやすさがどう変わるのかを、導入前にしっかりと見極めることができます。

テスト調理で知りたいことを得るためには、テスト前に「調理時間を2割短縮する」といった具体的な目標を設定し、調理担当者だけでなく、衛生管理や設備の担当者など、様々な視点を持つチームで臨むことが重要です。

テスト当日は、感覚的な評価に加えて、かかった時間や温度、人数といったデータを正確に記録することを心がけましょう。そしてテスト後には、その記録を元に複数のメーカーを客観的に比較検討することで、自信を持って一台を選ぶことができるはずです。

最終的に、丁寧に行ったテスト調理は、その釜が単なる調理道具ではなく、今後何年にもわたって自分たちの事業を力強く支えてくれる大切なパートナーになることを約束してくれます。このステップを通じて、ぜひ業務を支える新たな業務用釜を見つけてください。

重要な「アフターサービス」の確認ポイント

テスト調理と並んで、メーカー選びで絶対に軽視してはならないのが「アフターサービス」の充実度です。業務用回転釜は、導入すれば10年、15年と長く使い続ける重要な生産設備です。

この「厨房の心臓部」が万が一停止してしまえば、その日の生産・営業がすべてストップしてしまう甚大な被害につながります。だからこそ、導入時の性能だけでなく、「導入後にいかに安心して使い続けられるか」という視点が大切です。

メーカーや販売代理店によって、サポート体制は大きく異なります。契約前に、以下のポイントを具体的に確認しておきましょう。

緊急時の対応スピードと体制

トラブル発生時の対応力は重要です。「故障かな?」と思ったときに、すぐに電話やオンラインで相談できる窓口があるか、また、その受付時間は自社の稼働時間(早朝や夜間、土日祝など)と合っているかを確認しましょう。

さらに、「連絡から何時間以内に技術者が駆けつけてくれるのか」という具体的なスピード感は、事業継続において死活問題となります。全国にサービス拠点網を持っているメーカーは、迅速な対応が期待できるでしょう。

定期点検(メンテナンス)の内容

故障を「未然に防ぐ」ための保守契約も重要です。年に何回、どのような箇所の点検を行ってくれるのか、その内容を具体的に確認します。パッキンなどの消耗品の交換がプランに含まれているか、釜の動作(傾倒、撹拌)の精度チェック、安全装置の作動確認など、点検項目が明確であるほど安心です。

部品(消耗品)の供給体制

長期間使用していると、撹拌羽根やパッキン、モーター部品などは必ず消耗・劣化します。メーカーが国内に部品センターを持ち、迅速に部品を供給できる体制を持っているかを確認しましょう。特に海外メーカー製品の場合、部品の取り寄せに数週間かかると、その間ずっと釜を停止せざるを得ないリスクがあります。主要な消耗品の在庫状況や供給にかかるリードタイムは、必ず確認すべき項目です。

導入後の操作サポートやレシピ相談

高機能な釜を導入しても、現場のスタッフが使いこなせなければ意味がありません。導入後の操作講習はもちろんのこと、新しいメニューを開発したい時に「この食材なら、どんな設定(温度・時間・撹拌速度)が良いか」といった、調理に関する技術的な相談に乗ってくれるかも重要なポイントです。調理ノウハウを豊富に持つメーカーは、導入後も強力なパートナーとなります。

これらアフターサービスの体制は、メーカーの「信頼性」を測るバロメーターです。テスト調理で釜の性能を見極めると同時に、アフターサービスという「長期的な安心」も天秤にかけ、総合的に判断することが後悔のないメーカー選びにつながります。

業務用回転釜 導入のメリットと注意点(デメリット)

業務用回転釜の導入は、多くのメリットをもたらしますが、同時に考慮すべき注意点も存在します。導入の最終判断のために、両面を整理しておきましょう。

導入の主なメリット

生産性の飛躍的向上(人手不足対策)

最大のメリットは、調理の自動化・大容量化による生産性の向上です。これまで複数人で数時間かかっていた撹拌作業や、重い鍋の移動といった重労働から解放されます。調理工程を機械に任せることで、スタッフは盛り付けや他の仕込みなど、より付加価値の高い作業に集中でき、深刻な人手不足の解消に直結します。

品質の安定化と「味の標準化」

温度、時間、撹拌速度をプログラム管理することで、熟練者の「勘」に頼っていた調理工程をデータ化・標準化できます。これにより、担当者の経験や体調に左右されない、均一で安定した品質の製品を毎日製造することが可能になります。これは、多店舗展開やセントラルキッチン化において不可欠な要素です。

労働環境の改善と安全性の確保

高温の釜の前での長時間の作業や、高温の食材が入った重い寸胴鍋の運搬は、火傷や腰痛のリスクと常に隣り合わせです。自動撹拌や釜の自動傾倒機能は、こうした危険な作業を無くし、スタッフの安全と健康を守ります。労働環境が改善することで、離職率の低下や採用応募の増加にも好影響が期待できます。

HACCP対応と衛生管理の効率化

温度や時間を自動で記録・管理できる機能は、HACCPの考え方に沿った衛生管理を強力にサポートします。手書きの管理日誌の作成といった事務作業を削減し、データに基づいた信頼性の高い衛生管理体制を構築できます。

導入時の主な注意点・デメリット

初期導入コスト(イニシャルコスト)

高性能な業務用回転釜は、決して安価な設備ではありません。数百万円から、高機能な機種では一千万円を超える場合もあります。ただし、人件費の削減、生産量の増加、光熱費の削減(高効率釜の場合)などを試算し、何年で投資回収できるか(ROI)を明確にすることが重要です。

設置スペースと関連設備の確保

本体のサイズはもちろん、食材の投入、完成品の取り出し、そして日々の清掃を行うための「作業動線」を含めた十分なスペースが必要です。また、動力源(ガス、蒸気、電気)の容量や、給排水、排気ダクトの設備が、導入したい釜の要求仕様を満たしているか、事前の確認が必須です。

汎用性と専門性のトレードオフ

「炒める」「煮る」「蒸す」など何でもこなせる汎用釜は便利ですが、特定の調理(例:あんこの練り上げ)においては、専用釜に性能が劣る場合があります。自社が最も自動化したい「核となる作業」は何かを明確にし、優先順位をつけることが大切です。

熱源別での業務用回転釜の選び方と特徴

業務用回転釜を選ぶ際、検討すべき重要な要素の一つが「熱源」です。熱源の違いは、火力の強さはもちろん、調理場の室温環境、ランニングコスト、そして料理の仕上がりに大きく影響します。自社の施設の設備環境や、作りたい料理の特性に合わせて最適な熱源を選びましょう。

ガス式:ガス回転釜

最も普及しており、多くの厨房で採用されているのがガス式です。都市ガスやプロパンガスを使用します。ガス式を採用するメリットは「強力な火力」です。強火力で一気に食材を炒めたり、大量のお湯を素早く沸騰させたりする調理に向いています。また、直火ならではの香ばしさ(メイラード反応)を求める場合にはガス式が適しています。

一方で、燃焼に伴い厨房内の温度が上がりやすいため、空調設備への配慮が必要です。また、内釜の底面を直接加熱するため、焦げ付きには注意が必要であり、撹拌機能との併用が推奨されます。

蒸気式:蒸気回転釜

ボイラー設備がある工場や大型給食センターでの採用も多いのが蒸気式です。二重構造になった釜の内部(ジャケット)に蒸気を通し、その熱で食材を加熱します。メリットは「焦げ付きにくさ」と「均一な加熱」です。直火のように局所的に高温になることがないため、シチューやカレー、スープなどの煮込み料理や、デリケートなソース作りに最適です。また、大量調理においても温度ムラが少なく、安定した品質を保ちやすいのが特徴です。

ただし、炒め物のような香ばしさを出す調理には向きません。また、別途ボイラー設備が必要になるため、導入ハードルはやや高くなります。

電気(IH・電熱など)式:電気回転釜

導入が珍しくなくなりつつある熱源が電気式です。強みは「安全性」と「快適な厨房環境」です。火を使わないため、着衣着火などの火災リスクが極めて低く、燃焼排ガスも出ないため厨房内の空気が汚れず、室温上昇も抑えられます。HACCPに沿った衛生管理をしたい際やドライキッチン化を進める施設に適しています。

また、温度制御(温度コントロール)が非常に正確であるため、マニュアル化・数値化がしやすく、誰が作っても同じ味を再現しやすいという利点があります。火力面の課題も改善が進んでおり、高出力モデルの選択肢も増えています。ただし機種によって必要電源容量が大きく、施設側の電気設備条件の確認が必要です。

料理の質を決める「撹拌(かくはん)羽根」の種類

「回転釜」という名の通り、自動で食材を混ぜてくれる機能は、この機器の魅力です。混ぜるための「羽根(アジテーター)」の形状によって、得意な料理と苦手な料理があります。この点には注意が必要です。

かきとり重視型(スクレーパータイプ)

釜の内側にぴったりと沿うように設計された羽根に、耐熱樹脂製のスクレーパー(ヘラ)が付いているタイプです。常に鍋肌をこすりながら回転するため、最も焦げ付きにくいのが特徴です。カレー、シチュー、ミートソース、ホワイトソースなど、粘度が高く焦げ付きやすいペースト状の料理に威力を発揮します。ソース類の製造を行う食品工場やセントラルキッチンでは、このタイプが標準的です。

混合・炒め重視型(パドル(櫂型)タイプ)

船のオールのような形状や、独自のねじれ形状をした羽根が回転し、食材を大きく持ち上げて混ぜ合わせるタイプです。食材の天地返し(上下の入れ替え)を効率よく行えるため、野菜炒めや焼きそば、チャーハンなどの炒め調理に向いています。食材に均一に火を通し、パラっとした仕上がりにしたい場合に適しています。

製菓・撹拌重視型(ホイッパータイプ)

泡立て器のような細いワイヤー状の羽根を持つタイプです。空気を含ませながら混ぜることができるため、生クリームのホイップやカスタードクリームの製造、メレンゲ作りなど、製菓・製パン業界で重宝されます。繊細な温度管理機能と組み合わせることで、パティシエの手作業に近い工程を自動化できます。

加熱だけでなく冷却もできる回転釜の進化

従来の業務用釜は「煮炊き(加熱)」をするための道具でしたが、近年の食品業界では「いかに素早く冷やすか(冷却)」も同じくらい重要視されています。そのため、加熱後にそのまま冷却工程へ移行できる「冷却機能付き回転釜」が注目を集めています。

食中毒予防と品質保持(クックチル・HACCP)

加熱調理した食品を、危険温度帯(菌が繁殖しやすい温度帯)を素早く通過させて冷却することは、食中毒予防の基本です。冷却機能付きの釜であれば、加熱終了後、釜のジャケット部分に冷水(チラー水)を循環させるなどで、食材を移動させることなく急速冷却が可能です。熱い鍋を移動させるリスクや、冷却専用機へ移し替える手間(コンタミネーションのリスク)をなくし、衛生的かつ効率的な生産ラインを構築できます。

味の染み込みと作業効率

煮物などの料理は「冷める過程」で味が食材に染み込みます。釜の中でコントロールしながら冷却することで、短時間でしっかりと味の染みた美味しい煮物を作ることができます。

作業者の身を守る「安全機能・装置」のチェック

大型の機械を扱う現場において、スタッフの安全確保は優先事項です。業務用回転釜には、事故を未然に防ぐための様々な工夫が凝らされています。

感震遮断装置・立ち消え安全装置
地震などの強い揺れを感知した際や、何らかの原因で火が消えてしまった際に、自動的にガスの供給をストップし、ガス漏れや火災を防ぎます。
挟み込み防止センサー・安全ガード
撹拌羽根が回転している最中にフタを開けたり、釜の中に手を入れたりすると、センサーが感知して即座に回転を停止させる機能です。また、釜の周囲に物理的なガード(柵)を設け、稼働中は人が近づけないようにするオプションもあります。
両手操作スイッチ
釜を傾ける(転倒させる)操作を行う際、片手でボタンを押すのではなく、離れた位置にある二つのボタンを「両手で同時に押し続ける」ことで初めて動作する仕組みです。これにより、片手がふさがっている状態での誤操作や、操作中にうっかり釜の近くに手を入れてしまう事故を物理的に防ぎます。
排気筒の断熱・冷却構造
ガス式の場合、排気筒は非常に高温になります。触れて火傷をする事故を防ぐため、排気筒が熱くなりにくい二重構造になっているか、カバーが設置されているかも確認ポイントです。

長く使い続けるための「日常のメンテナンス」

高性能な業務用釜も、日々の手入れを怠れば故障の原因となり、寿命を縮めてしまいます。導入前に「掃除のしやすさ」を確認しておきましょう。

内釜の洗浄(サニテーション)

調理後は必ず内釜を洗浄します。焦げ付きがある場合は、お湯を張ってふやかしてから、材質に合ったスポンジやブラシで落とします。特に、撹拌羽根の軸周辺は汚れが溜まりやすいため、分解して洗える構造になっているかが重要です。また、底面の排出口(ドレン)があるタイプは、配管内に汚れが残らないよう、しっかりとブラシを通して洗浄する必要があります。

注油(グリスアップ)

回転機構や釜の傾倒機構(ハンドルやギア部分)は、金属同士が擦れ合う部分です。メーカーの指定する頻度で、適切なグリスを注入することで、スムーズな動きを維持し、摩耗による異音や故障を防ぎます。自動給油システムがついている機種であれば、メンテナンスの手間を大幅に減らせます。

調理スタイル別に厳選!
おすすめ回転釜シリーズ3選
食品工場のスタイル別におすすめの釜を厳選しました。自社に合った機能を持った釜メーカー探しにお役立てください。
多品目を自動で調理
したいなら

ヴェスタシリーズ
メーカー:服部工業

ヴェスタ HEK-VP
引用元:服部工業公式HP
(https://www.hattorikogyo.com/product_search/jidotairyochori/item_86)
ヴェスタ HEK-VM
引用元:服部工業公式HP
(https://www.hattorikogyo.com/product_search/jidotairyochori/item_85)
ヴェスタ HEK-VC
引用元:服部工業公式HP
(https://www.hattorikogyo.com/product_search/jidotairyochori/item_87)

全自動で人件費削減と
生産性UP

  • 炒め物から冷却まで、1台で多様な調理が可能。各メニューの専用機械の購入が不要となり、コストを削減できる
  • ボタンを押すだけで自動調理してくれるほったらかし調理で最大80%(※)の時間短縮となった例も

公式HPから
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単品メニューの調理
したいなら

CD型 攪拌機シリーズメーカー:中井機械工業

CD-3号巻上げ式 200Lガス釜取付例
引用元:中井機械工業公式HP
(https://www.nkm.co.jp/products/11642/)
CD-2号首振り式 140L蒸気釜取付例
引用元:中井機械工業公式HP
(https://www.nkm.co.jp/products/11642/)
CD-2号首振り式 65Lガス釜取付例
引用元:中井機械工業公式HP
(https://www.nkm.co.jp/products/11642/)

無駄を省いた
シンプル設計

  • 複雑なメニュー変更や設定の切り替えは必要なし。同じメニューを繰り返し作る工程におすすめ
  • 必要最低限の機能のみを備えているため、トラブル・故障の発生や導入コストを抑えられる

公式HPから
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超大容量調理
したいなら

大型炒め機シリーズ
メーカー:カジワラ

大型炒め機KRS+M(ガス加熱)
引用元:中井機械工業 公式HP(https://www.nkm.co.jp/products/11642/)
チャーハン用電磁スチームKRS+MX(IH+蒸気加熱)
引用元:中井機械工業 公式HP(https://www.nkm.co.jp/products/11642/)
ハイブリッド加熱撹拌機電磁スチームKRS+M
引用元:中井機械工業 公式HP(https://www.nkm.co.jp/products/11642/)

生産量・製造ラインの
拡張に貢献

  • 取り扱いメーカーが少ない1,000Lの釜で超大量調理が可能。設置面積あたりの生産量が多く省スペース
  • 軸封・菌溜りのない構造で、大きくて洗いづらい釜の衛生管理も簡単にできる

公式HPから
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